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【 ナッツボトル・30種類の木の実の標本 】

「ナッツボトル・30種類の木の実の標本(Ver.3)」の答え合わせページです(全3ページ)。

発見できる難易度を5段階でランク付けしてあります。
関東近辺で公園などで発見できる難易度を簡単なものから1、2、3、4、5としてあります。
お子様やお友達とご一緒に、是非挑戦してみて下さい。
想像以上にたくさんの種類の木の実が発見できますよ。

※植物名や学名などは、可能な限り同定(植物の特定)をしていますが、
これが絶対的に正確とは言えません。
その旨、ご了承のうえで、ご参考にして下さい。

■ Natural Gallery shop
ナッツボトル・30種類の木の実の標本(Ver.3)


ナッツボトル バージョン3
※ Natural Gallery All rights reserved.
 
 


チャンチンモドキ
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【チャンチンモドキ】
 
No.01 (難易度:4
 

名称:チャンチンモドキ
別名/俗称/和名:カナメノキ、ラプシー、ロプシー、ショルヘン・サバガ、五眼龍菩提樹
英語:Lapsi fruit、Nepalese hog plum
学名:Choerospondias axillaris
分類:ウルシ科 チャンチンモドキ属
産地/分布:鹿児島県、熊本県、中国南部、東南アジア北部、ネパール、モンゴル、ヒマラヤ地域

熊本県、鹿児島県、中国南部、東南アジア北部、ヒマラヤ(ネパールまで)に分布する落葉高木。
日本では、熊本県と鹿児島県のみに自生するとされていますが、平成7年に植物愛好家が福岡県の笠置山で群生を発見し、話題を呼んだそうです。ただし自生か植生かは定かではないようで、学説の変更には至っていないとのこと。また、環境省・レッドデータブックの絶滅危惧IB類に分類される絶滅危惧種となっています。

チャンチンモドキ(香椿擬き)の名は、センダン科のチャンチン(香椿)という木とよく似ていることに由来。葉や木だけでは判別がしずらいですが、初夏に白い花をつけるチャンチンに対し、チャンチンモドキは春に濃い赤色の花をつけます。また、チャンチンは朔果(さくか)とよばれる実をつけますが、チャンチンモドキは、小さめの梅のような果実。その実は3cm前後の楕円ぽい球形で、11月頃、黄色から橙色に熟して、たくさんの実が木の下一面に落ちます。果肉は、想像以上にとてもネバネバしていて、洗っていると水に溶けた餅のようになります。その果肉をきれいに取り除くと、やっとこの種子が出てきます。果肉の処理はかなり大変ですが、新しい種子は不思議な光沢と質感で、生糸のような色味がとてもきれいです。種子の下側(正確には上下ともに)に5つの点(溝)があり、星印にも、お花のようにも見える日本では珍しい木の実の一つ。

また、ネパールではラプシー(ロプシー)と呼ばれ、日常的に食べられています。マンゴーにプラムの酸味をプラスしたような味だとか。農村地域では伝統的に、この実をピクルスなどにするそうですが、この数十年で、飴やドライフルーツなどに加工したものも売られているようです。ヒマラヤ登山にこのお菓子を持っていくトッレカーたちがいることから、「トレッカーズキャンディ」という名も付いているそうです。
更に、別名「五眼菩提樹」または「五眼龍菩提樹」とも呼ばれ、菩提樹の木の実の一つとして扱われていて、数珠などに使われています。五眼龍菩提樹とは、この実にある5つの点(溝)を五眼に見立てて、五眼龍菩提樹と呼ぶそうです。仏教でいうところの五眼とは、天眼、法眼、仏眼、肉眼、慧眼というものらしいです。


ムクロジ
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【ムクロジ】
 
No.02 (難易度:3
 

名称:ムクロジ
別名/俗称/和名:無患子、ソープナッツ、リタ
英語:Soapberry 
学名:Sapindus mukurossi
分類:ムクロジ科 ムクロジ属  
産地/分布:日本では本州中部以南、九州。台湾、中国、インド、ネパールなど

ムクロジは、果皮の中の黒い種子を食用のほか、数珠やお守り、羽根突きの玉などに利用されますが、この果皮の部分がナチュラルなエコ洗剤の“ソープナッツ”として販売されています。
この果皮が付いたままの実はとても個性的でかわいい形をしていて、熟した直後の黄色も乾燥してきた飴色もとても美しいです。この乾燥した実を振ると“カラカラ”といい音がします。

日本では本州中部以南、九州に分布し、高さ15から20mとなる落葉高木。
果皮にはサポニンを豊富に含み、ソープナッツとして用いられ、種子は数珠の起源とされるほか、羽根突きの玉になったり、元来、日本人にはとても身近で利用価値も高い木の実です。近年では、なかなか見かけることが少なくなっています。
子が患わ無いと書くことから厄よけや縁起物としても捉えられており、公園などのほか、神社、お寺などに多く植えられています。ソープナッツとして日本で販売されているものの多くが、インドやネパールからの輸入品ですが、当ショップは全て日本産。日本産のものは、実がやや大ブリ(大きめ)です。

緑の果実が半透明の黄色、そして飴色へと変化しながら輝き、その中に入っている種子は美しく黒光りしてとても固い。
果実の独特な形と色は、人を夢中にさせる魅力的な木の実です。


ラクウショウ
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【ラクウショウ】
 
No.03 (難易度:2
 

名称:ラクウショウ
別名/俗称:落羽松、ヌマスギ
英語:Bald cypress、Swamp cypress
学名:Taxodium distichum
分類:スギ科(ヒノキ科)ヌマスギ属 
原産/分布:北アメリカ東南部原産でメキシコまで分布

北アメリカ東南部原産でメキシコまで分布し、特にミシシッピ河の下流湿地帯などに多く分布。日本には明治時代に渡来したとされ、宮城県、山形県以南の本州と四国や九州に公園樹などとして植栽されています。

日本では樹高20〜25mほど、幹の直径は1m弱にしかなりませんが、原産地ではときに樹高40〜50m、幹の直径は3m以上にもなるという落葉針葉樹です。長寿の樹で、寿命600〜1200年といわれています。
湿地帯や沼、池などでは、ふつうは根が呼吸できず生育できませんが、ラクウショウは根から気根(きこん)という突起を幹のまわりの地上に出して呼吸し生育することができます。気根の形は様々ありますがラクウショウの気根は、膝を立てたところに似ていることから膝根(しっこん)と呼ばれるものの一種です。ラクウショウの一番の特徴ともいえるこの膝根は、原産地では大きいもので高さ2mにもなるそうです。適潤地や乾燥しやすい土地でも生育しますが、ただその場合は気根は出さないようです。

きれいな円錐形の樹冠と線形で羽状の柔らかい葉は、メタセコイアによく似ていて、春の明るい緑と秋の赤茶色の紅葉も同様に美しく、ふたつは一見見分けがつかないほどですが、枝葉のつき方と球果の違いで判断ができます。また、ラクウショウのまっすぐに伸びる幹の根元近くは、ひだのように凸凹に太くなり、板根状になって、樹冠は大きく成長すると丸みを帯びていくそうです。葉は、長枝にはらせん状に、長枝から出る短枝には羽状に互生します。短枝からさらに側枝がでることもあり、羽状複葉ではなく、長さ1〜2cmの小さな葉が、短枝や側枝の両側にたくさんついて(互生して)羽状になっていて、落葉するときにはこの短枝ごと落ちます。このときの葉の様子が鳥の羽のように見えることから「落羽松」と名付けられたとされています。メタセコイアは、この枝や葉が対生しています。

葉がまだ展開する前の早春、4月前後に地味な花を咲かせます。雌雄同株で、雄花は短枝(側枝)に、緑色の長さ8〜10cmほどの花序を垂らし、雌花は長枝の枝先に数個つけます。その後、5〜6月には結実し、果実は小さな球果から直径2〜3cm前後にまで成長します。球形の独特な風貌で、秋までは白みがかった緑色のまま、だんだん褐色になり熟すと果鱗(かりん)がバラバラになって果鱗に二つずつついた1cm前後の種子を出します。丸のまま落ちて、地上でバラバラに崩れているのをよく見かけます。樹脂(ヤニ)が中からしみ出てべとべとしているものも多いです。

材木は、地中や水中での耐久性があり、古くから枕木などに使われたり、屋根や壁などの建築材などに利用されてきたそうです。また、メタセコイアと同じく、こちらも古い時代の地層から世界中で化石が多く見つかっており、日本でも中世代から新生代第三紀(約6,500万年前〜200万年前)にかけて多くの化石が発見されているそうです。


ユサン
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【ユサン】
 
No.04 (難易度:3
 

名称:ユサン
別名/俗称/和名:アブラスギ、シマモミ
英語:
学名:Keteleeria davidiana var. formosana
分類:マツ科 アブラスギ属
原産/分布:台湾・中国・インドシナ原産

ユサンは台湾・中国・インドシナ原産の常緑高木で、高さ30〜40mに成長します。材に油を多く含むことから、アブラスギともいわれるそうです。長さ2〜4cmの線形で、柔らかく光沢の強い葉は、マツ科の植物にしては幅が広目で、こういうところが、モミの葉を思わせるのかもしれません。

球果(松かさ)は長さ5〜10cmの円柱形と大きめで、枝先に上向きにつきます。一般的なクロマツなどの松ぼっくりとはかなりイメージが違います。とても薄い鱗片や独特の色味から繊細な感じがしてとても美しい松かさです。関東でもいくつかの公園などで稀にみられますが、日本では珍しいの木の実の一つで、発見するのはわりと難しいと思います。当ショップのものは、水洗いした後、アルコール消毒までしてありますので気になるほどではありせんが、もともと油杉というだけあって独特の匂いがあります。


コウヨウザン
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【コウヨウザン】
 
No.05 (難易度:3
 

名称:コウヨウザン
別名/俗称/和名:広葉杉
英語:China fir
学名:Cunninghamia lanceolata
分類:ヒノキ科(スギ亜科)コウヨウザン属
産地/分布:中国南部・台湾・インドシナに自然分布

中国南部・台湾・インドシナに自然分布し、日本には江戸時代後期に渡来したといわれています。大きく育つと高さ30mにもなる常緑針葉樹です。
名前は「広葉杉」の文字通り,日本のスギに比べて葉の幅が広いことに由来しています。中国では「杉」というと、このコウヨウザンのことを指し、日本のスギの仲間のことは「柳杉」と呼ぶそうです。

スギのように、幹はまっすぐに伸び、樹皮は褐色で縦にはがれます。
平たく細長い形をした葉は長さ3〜5cmほどで光沢があり、先端は鋭く尖っているのが特徴。球果(松かさ)は直径3〜4cmの球形で、葉と同様に鱗片(りんぺん)の先端が細い針のように尖っています。小振りのバラのような、精妙でとても美しい松かさです。


ユリノキ
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【ユリノキ】
 
No.06 (難易度:2
 

名称:ユリノキ 
別名/俗称/和名:ハンテンボク(半纏木)、チューリップツリー
英語:American tulip tree
学名:Liriodendron tulipifera
分類:モクレン科 ユリノキ属  
原産/分布:北アメリカ原産 (明治初期渡来)

北アメリカ原産の落葉高木で、原産地では40m〜60mにもなるといいます。
ユリノキ属の化石は、太古の新生代・新第三期や中世代・白亜紀の地層から多数見つかっているということで、『生きた化石』のひとつとされています。
葉は浅く掌状に2〜4裂し、独特の形をしていて、和名では、葉の形から「ハンテンボク(半纏木)」とも言います。また、同じく葉の形から「グンバイノキ」「ヤッコダコノキ」などと言われることもあるようです。それに対し、英名では、花の形から「チューリップ・ツリー(Tulip Tree)」と呼ばれます。チューリップに似た、薄い黄色から黄緑色のかわいい花を高い枝の先端に付けます。

「ユリノキ」の学名は、「Liriodendron tulipiflora L.」と名付けられています。
明治の頃、その「Liriodendron」と言う名前から、大正天皇が「百合の木」という言葉を口にされたそうです。そのことから、「ユリノキ」と名付けられたと伝えられています。

果実は集合果で、1つの花に翼のある実(翼果)がたくさんなって、花の蕾みのような1つの果実を作ります。
高いところに上向きについていて、徐々に開いていき、細長いへら型の翼果が、ひとつひとつクルクルと回転しながら風によって遠くまで飛んでいきます。まるごと落ちることのない仕組みなので、集合果はなかなか手に入りません。これらは、その集合果の状態をニス留めして保っています。幾重にも重なる翼果がまるで花びらのような、魅力的な木の実です。


フォレストローズ
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【コウヤマキ】
 
No.07 (難易度:3
 

名称:コウヤマキ 
別名/俗称/和名:高野槙、ホンマキ、フォレストローズ
英語:Japanese Umbrella-pine
学名:Sciadopitys verticillata
分類:コウヤマキ科 コウヤマキ属  
原産/分布:日本固有種(福島県以南に分布)

コウヤマキは、日本固有の1属1種の常緑針葉高木で、別名はホンマキ。
化石の発掘により昔は北半球全域に自生していたことが知られていますが、現代では日本と韓国済州島だけに現存するといわれ、世界三大庭園樹の一つとなっています。また、木曽五木、高野六木の一つにも数えられています。
古くから高野山周辺に多く生えており、仏様やお墓に供える花の代用としても有名。その昔、弘法大師空海が花の代わりにコウヤマキの枝葉を御仏前に供えたとも云われています。

どこにでも生えているという訳ではありませんが、光沢と厚みのある独特の形をした葉や枝振りから、ヒマラヤスギや杉、松などとは明らかに違う姿なので慣れると見分けやすい木です。材木としては丈夫で朽ちにくく、水に強いため、古代より高級な棺に使われたり、橋杭材として初代千住大橋にも使われていました。また、お風呂や温泉の湯船に重宝され、その独特の香りを楽しむこともできます。

何より、その松かさ(松ぼっくり)が美しいです。個人的には、多くの木の実の中で最もバラの花のように見える松かさ。
わりと細長な松かさも多いが、写真にあるようにバラの花のような見事なバランスの松かさがあります。松かさは、木の上に長い時間付いたままであることが多く、自然落下した時には風化している上に、崩壊寸前のものが多いため美しく良い状態のものは少ないです。


ノグルミ
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【ノグルミ】
 
No.08 (難易度:3
 

名称:ノグルミ
別名/俗称/和名:キツネのカミスキ、サルのクシ、ノブノキ
英語:Platycarya、 Platycarya strobilacea  
学名:Platycarya strobilacea
分類:クルミ科 ノグルミ属  
産地/分布:本州の東海道以西、四国、九州に分布。台湾、朝鮮、中国にも分布

日本では本州の東海道以西、四国、九州に分布するクルミ科の落葉高木。
実と樹皮には、オオバヤシャブシ同様にタンニンが豊富に含まれ、染料に利用されたり、煮出した汁は動物の皮をなめすのに利用されていたようです。

樹は、焼くと香木の沈香(じんこう)に似た香りがするため「化香樹」や「放香樹」とも呼ばれ、沈香の代用としたり、蚊遣りに使われていました。最近ではその香りを生かして、薫製のチップに使われているようです。
また、昔は、特に水棲生物に強い毒性を示す成分を含む葉などを砕いたりすり潰して、川や池に流し、浮いてくる魚を獲って食べるなど魚毒としても利用していたそうです。

葉は、クルミ科らしい羽状複葉(うじょうふくよう)の葉をしていますが、実は食用できず、その姿もクルミの仲間とは思えない、とげとげの小さな松ぼっくりのような実です。長さ3cm前後、直径2cm前後の円柱形の実を作っている、その鋭く尖った部分は苞葉(ほうよう)といい、13列・8列のらせん状に見事に配列されています。
熟して苞葉(ほうよう)が開くと、その隙間にある翼のついた平らな種子が風に乗って飛んでいきます。この実(果穂/かすい)の様子から、ノグルミのことを「キツネのカミスキ」とか「サルのクシ」という可愛らしい名前で呼ぶ地方もあるそうです。
新しいものは、少し赤みのある色味と繊細なつくりがとても美しい実です。


オオバヤシャブシ
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【オオバヤシャブシ】
 
No.09 (難易度:3
 

名称:オオバヤシャブシ
別名/俗称/和名:大葉夜叉五倍子
英語:Alnus firma  
学名:Alnus sieboldiana
分類:カバノキ科 ハンノキ属  
産地/分布:本州の福島県南部〜和歌山県の太平洋側と伊豆諸島に分布する日本固有種、各地に植林

本州の福島県南部から和歌山県の太平洋側と伊豆諸島に分布する日本固有種で、高さ10m程度にまで成長する落葉小高木です。
暖地の海岸近くの山の斜面などに多く自生し、特に伊豆周辺の太平洋沿岸に多く自生しています。
また、ハンノキ属の根には放線菌が共生しており、空中の窒素を固定するため、やせた土地でも生育がよく、山地の砂防緑化樹として各地に植栽されました。

属名の「Alnus」はハンノキ属を指すラテン古語で、種小名の「sieboldiana」はドイツの医学者であり博物学者であるシーボルトの名に由来しているそうです。彼は1823年オランダ商館の医員として来日。日本の動植物を研究して「日本植物誌」などを著しています。

ヤシャブシの仲間のほとんどが、枝先に雄花序(ゆうかじょ)をつけますが、オオバヤシャブシのみが枝先から葉芽、その下に雌花序(しかじょ)、雄花序(ゆうかじょ)の順でつくという特徴があります。
実(果穂/かすい)はタンニンを多く含み、昔はお歯黒などに使われ、今でも草木染めなどの染料として使用されています。
同じくタンニンを多く含み黒色の染料に利用されるのが、五倍子(ふし)いうヌルデの若葉などにできる「虫こぶ」で、その代用とされたことから和名の一部に“五倍子”という名がついたといわれます。
また、“夜叉”は、果穂(かすい)のぼこぼこした感じからきているといわれますが、むしろ、まるっとしていて可愛らしい木の実だと思います。


モミジバフウ
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【モミジバフウ】
 
No.10 (難易度:2
 

名称:モミジバフウ
別名/俗称/和名:アメリカフウ
英語:American Sweetgum 
学名:Liquidambar styraciflua
分類:マンサク科 フウ属  
産地/分布:北アメリカ中南部・中央アメリカ原産で、大正時代に渡来

北アメリカ中南部・中央アメリカ原産の落葉高木で、大正時代に渡来し、街路樹や公園樹として多く植栽されています。原産地では高さ40〜50mの高木ですが、日本では剪定を繰り返すため、高さ5〜10mぐらいのものが多いようです。

モミジバフウ(紅葉葉楓)という名前は、葉が掌状(しょうじょう)に5〜7裂し、もみじに似た形をしていることに由来します。
また、秋には、葉が橙色から赤に見事に紅葉します。葉の形だけではなく、この美しい紅葉の色もモミジの名にぴったりです。

若枝(2年枝以降)には、淡褐色でコルク質の綾ができる特徴があります。
11〜12月頃に赤褐色に熟す果実は、朔果(さくか)がたくさん集まった球形の集合果で、枝に垂れ下がって落葉後も長く残り、穴から翼の付いた小さな種子をばらまきます。

こちらの商品は、種が落ちたあとの実ですが、とげのような尖った部分がとれると、その実は、「フラーレン」(C60フラーレン)と呼ばれる炭素原子60個で構成されるサッカーボール状の構造と同じ形状をしています。幾何学的には「切頭二十面体」とよばれ、12個の正五角形と20個の正六角形からなり、頂点の数は60個になっています。この形は非常に安定的な構造で、自然界にも多く存在し、宇宙で最初にできた物質の形と考えられているそうです。
大きなものでは子供の拳大の大きさにもなる印象的なこの実は、まさに自然のつくり出す造形美そのものと言えます。

 

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